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リレーコラム

NO.13 「人生は諸法無我3〜あの頃の貴重な日々」 鳳鳴40期 1988年卒 三澤威さん

6/29/2025

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「人生は諸法無我3〜あの頃の貴重な日々」
鳳鳴40期 1988年卒 三澤威

「人生は諸法無我〜同級生からの手紙」2024.12掲載
「人生は諸法無我2〜初任給の思い出」2025.3掲載


プロレスの巡業で日本各地、たまには海外を含め多くの土地を訪れる。行ったことのない都道府県は無い。あの土地に行ったらあれを食べよう。あの名所を訪れよう。あの観光地は近いかな。などなど、今でこそ、その土地土地を楽しんでいるが、昔はそうではなかった。
新日本プロレスに入門して、すぐに地方巡業に同行した。どの土地を訪れたのか、何を食べていたのか、何をしていたか、ほぼ記憶は無い。
地方へは距離によって、会社の専用バス、新幹線、飛行機で出発。地方巡業先では、朝バスに乗り宿を出発。宿へ着き、会場へ向かい、試合をし、雑用をし、宿へ帰る。コインランドリーを探し洗濯をする。近くで晩飯をとる。宿へ帰り、洗濯物を仕分けして届け、荷物整理をして寝る。毎日がこの繰り返しであった。
どの土地へ行くんだとか、何を食べるとか、そういうことに対しての関心が全くなかったのだろう。その日一日を過ごすのに精一杯だった。

当時は、宿からの会場入りと試合後に会場から宿に戻る時はタクシーが主流だった。このタクシーの手配をするのが配車係なのだが、これがすこぶる大変だった。紙に選手の対戦カードをスタンプしてもらい、選手の人数確認。誰と誰を一緒に乗せるかを考えながら、タクシーの台数を手配する。しかし、目を離した隙に1人で乗って行く先輩もチラホラといて、足りなくなると、慌ててもう一台呼ばなければならなくなる。特に試合後は、試合の終わる時間を予想して手配するのだが、なかなか来なかったり。
特にのんびりした田舎だと、タクシーの運転手さんものんびり。こっちだけが焦る。当時は携帯電話などなかったから、そのたびに公衆電話まで走る。靴下に10円玉やテレホンカードを忍ばせてセコンドに付いていたものだ。
タクシーが来なくて、選手を持たせると怒られるのだが、怒られるのが嫌なので、自然とタクシーを早く呼ぶようになる。待たせている間にタクシーのメーター料金がどんどん上がって高くなることもしばしば。だが、怒られる方が嫌なので、料金が高くなる方を選んでしまう。
配車係をしていると、宿から会場に着くのが最後の選手と一緒に来ることになるので当然遅くなる。たまに練習が始まっていると、遅い!と怒られる。
若手時代、プロレス会場の仕事で何がつらかったか?と聞かれると、僕はいつも「配車」と答える。

今の時代は、町々にコインランドリーが結構あるが、当時の地方では、数少なかった。町に1つだけとか、小さいランドリーとかが多かった。先輩とバッティングすると、当然先輩に譲るので洗濯を始める時間も遅くなる。ガス乾燥機だと乾くのが早いが、電気乾燥機だとかなり時間がかかる。
洗濯は、多い時では8人分をやっていた。外国人選手からもたまに頼まれた。当時の大きなレスラー3人であるベイダー、ビガロ、コキーナ。たまにしか洗わないので、なかなか臭いが洗濯しきれなく、乾燥機を開けた瞬間のヤバさは凄かった。
そんなこんなで、コインランドリーで、夜明けを迎えることも度々あった。明るくなって来た空を見ながら、「今日も明るくなって来たなぁ。」と、同期の大利と、何度か会話したのを思い出す。

眠りにつき起きるとまた1日が始まる。1日を精一杯生きる。そして眠りにつき、翌朝起きて1日が始まる。
そのことを、当時の僕は、何も考えずに受け止めていたが、それがどんなに素晴らしいことかは、今になってわかる。

1日を精一杯生きれること。
眠りにつけると言う事。
翌朝を迎えられると言う事。

平凡に思えるこれらのことが、奇跡であり、ギフトである。あなたは、凄い貴重な日々を過ごしていたんだよ。当時の僕にそう教えてあげたい。

2025.6.29掲載
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